どうもです。
今回の記事はつまらんかもしれませんけど、個人ブログなので好きな事書かせていただきます。
資生堂ショックってご存じですか?
2014年くらいに起こった資生堂の働き方?改革みたいなものです。
「育児時間の人は甘えている」とか
「女性の会社なのに女性に優しくない」とか
テレビでも取り上げられたくらい結構大きな出来事でした。
私もその様子を見ていて、資生堂も思い切ったことするなぁとか思ってました。
資生堂ショックとは
ググれば載っているのですが、簡単に言うと
日本企業として最も早く女性が働きやすい環境を整備した会社が、次のステップへ
的な事で
育児時間を使っている美容部員がやり玉に挙げられた事件です。
育児時間を取っている美容部員って、会社によって対応が変わると思います。資生堂がどういう対応なのかは分かりませんが、大体が
・早番(デパートによっては10種類くらいのシフトがある)
・時短(大体6時間勤務が多いかな?)
・給料2~3割カット(勤務時間が少ないからね)
・販売ノルマの配慮(そもそも時間が少ないからね)
かな?細かいところはいっぱいあるかもしれませんけど大体こんな感じでしょう。
そして当時の現場の問題点として
・売り上げ低下
・人手不足
・美容部員の不満
があるので、それの対策を打とう!ってことで
・育児時間を使っている美容部員を対象に
・ノルマとかの環境を通常の美容部員と同じように課して
・早番だけでなく遅番もやらせて
・もちろん土日も出勤してよね
な内容です。
それに猛反発が起こってました。
噂によると集団訴訟問題にも
噂ですけどね。西日本であったらしいです。
資生堂的には、子育て世代を平等に扱う事でキャリア形成を促して自分らしく生きてほしい!ようです。(めちゃくちゃ建前だと思いますけど)
ただ、それって立ち位置で意見がかわるんですよね。
〇育児時間の人 制度反対派
遅番したらどうやって子供迎えいに行くねん。
旦那には頼めんよ?
〇育児時間の人 制度賛成派
全然出世しないやん。給料も低いしやる気でないで
どうやっても目標(という名のノルマ)達成ムリムリ
普通に遅番とかやらないと稼げんよ
〇普通美容部員 制度反対派
え?その制度があるから働いてんのに?
いざ自分がその立場になったら私続けられなくない?
未来がみえない
〇普通美容部員 制度賛成派
そもそもなんで育児時間の人のシワ寄せをうちらがかぶらなけりゃいけんの?
遅番ばっかで夜は帰って寝るだけの生活じゃん
みたいなものです。
どんな不利益があるのか?
まず遅番になると育児の人は困ります。
簡単にシミュレーションしてみると
10:00~20:00のデパートに勤務している場合の育児時間の人。
6;00 | 起床+朝の事色々 |
7:30 | 子供を連れて出社 |
8:00 | 保育園に預ける |
9:00 | 勤務先到着、開店準備 |
10:00 | 開店 |
11:00 | 中番出社 |
12:30 | 遅番出社、早番昼休憩 |
15:00 | 中番昼休憩 |
16:00 | 育児時間退勤、遅番昼?休憩 |
17:00 | 保育園到着 |
18:00 | 早番退勤、ご飯の準備 |
19:30 | 中番退勤、家事色々 |
20:00 | 閉店、旦那帰宅 |
20:30 | 遅番退勤、子供と風呂へ |
途中でごちゃまぜになっちゃいましたね。
あっ!男性の育児参加とかの話はしませんよ。そこまで話を広げると収集つかないので
あくまで私が現場で各社の人を見てきた中でのモデルケースですからね。あしからず
あと保育園を利用した人はお分かりだと思いますが
保育園は朝は7:30~9:00まで登園時間です。
そしてお迎えは18:00までと決まってたりします。1分でも過ぎると追加料金です。
そして夜間保育をしている所がそもそも少ないです。
ましてや日曜保育なんて・・・・・・
そう、無理なんですよ。
モデルケースのようにテンプレのような育児時間を使っている人は
旦那は仕事、親は遠方、親戚もいない・・・・もう続けられません。
シッターさんを雇えばいいじゃない?
資生堂はそう言ったんです。
確かにそう言ったんです。
まず早番の時は普通に預けられますよね。
ですが遅番はどうなるかというと
15:00出勤ですよ
だって時短勤務ですからね。
しかも保育先を見つけなければいけません。
というか夜間保育です。
でもそんな保育園なんて見つかるはずもありません。
都内ならまだしも、地方だったらなおさらね。
しかも倍率だって相当です。
ちなみにこの資生堂ショックの2年後に例の
「日本死ね」が話題になります。保育園戦争は今以上の時代。
とりあえず保育園落ちたらどうするんですか?
資生堂からの回答はこうです。
「保育園落ちたならシッターさんを雇えばいいじゃないですか?そのほかにもいろんな地域サービスがあるからもっと活用して!自分のキャリア形成のためにも頑張りましょう!というかもっと親御さんや旦那さんにも呼び掛けて、育児のために自分の生き方を制限しないで!!」
みたいな事を本気で言ってました。
あと遅くなりしたが、当時スゴイ関心があったのでこの出来事は結構覚えてます。それくらいショッキングな出来事だったんですよ。
しかも今まで子育てをしていない男性社員が作った制度を推進していたのだから、女性のための制度を取り入れようとしたのか、この資生堂ショックを牽引していたのが女性の執行役員だったんですよ。
ちなみに現場のたたき上げではありませんからね。
それも大きな反発の一つだったんじゃないかなと思います。
本当の狙いは自己都合退職者か
陰謀論がすぎますかね。
でも私の年代の人は結構辞めてましたよ。
なので今の資生堂カウンターの美容部員の30代~40代って子供なし美容部員が多いと思います。
そんくらい退職者が多かった印象があります。それでも続けられた美容部員さんはすごいですね。
ただし、辞める人は退職金が上乗せされる希望退職者ではなく、自己都合退職なので退職金は大幅にカットされた状態で放り出されます。
しかも上(高齢美容部員)は多く、つっかえてます・・・・昇進させようにも無理だし、福利厚生も馬鹿にならないし
せや!育児時間の人はちょっと販売機会損失もヒドイし
売り上げも悪いし日経平均も良くないから締め上げて退職者を増やしたろ
とか思ってたんじゃないかな??????考えすぎか?
コミュニケーション不足が招いた改悪
言い方が悪かったらすいません。
一つの売り場を集落とすると子供が生まれたら周りの女性が協力するのが普通で、生まれたらみんなで育てる。お互い様の精神でいつか自分もお世話になるので当たり前。そんな村社会的な子育ての上で成り立っていたのが化粧品売り場という世界なんかなぁと思います。
そこに働き方の変化などを加味して、子育て美容部員に対する施策をぶつけたわけですが
すでに導入ありきで話が進んでいたのが大きな反発を起こした原因かなと思います。
行政の宅地開発とかもそうじゃないですか。
計画ありきで進んでいて、住民の理解を得るよりもただの「開発をするのでご理解ください。」の説明会。
あれと同じすぎです。
もっと子育て美容部員の意見をヒアリングして、その内容を公開して審議を重ねつつ導入するべきだったかなと。
なんかアンケートすら取られていなかったんじゃないか?っていう疑惑もあります。
もっともっとコミュニケーションをとるべきだったなと思いますね
「人財」ってあるじゃないですか
目に見えない所ですが、相当失っているのではないかと思います。
そのツケとECサイトへの注力が、現場の価値を薄くしている一つの原因になっているはずです。
誰だって詳しい美容部員にやってもらいたいでしょ?
これからの資生堂
じつは思うところがありまして。。。。
今ってコロナでヤバいですよね。
売り上げも低迷してます。
インバウンドも強烈に落ち込んでます。
資材も高騰してます。
いまやECサイトの方が売れる時代。
美容の情報も世の中に溢れてます。
現場の美容部員の存在価値が薄れています。
そろそ来るんじゃないか!?
第二次資生堂ショック!!
いろんな状況がそれを導いてます。
また育児美容部員狩りが来るかもしれませんね。
でもねぇ資生堂って確かカンガルースタッフっていう夕方に来てくれるアルバイトの人がいるんですよ。
接客は出来ないけど、お客様の案内とか片付けとか色々してくれる人です。たしか育児時間のいる店舗には配属されていたような気がします。
なので単純な「手」は補充されていたんです。
もっとうまいやり方があったのではないかなと思いますが、次の資生堂ショックはいつくるのか・・・・・
以上です。