結構なニュースになっているのでご存じの方も多いと思いますが

はい。資生堂さん赤字ですね。それも超赤字です。その額なんと
約520億円
資生堂の売り上げは約1兆ありますが、それでも結構な額です。欧州事業の半分くらいの売り上げを減損した感じですね。
今回のお話は今の資生堂の感じを数字はあまり使わずに緩めにお話ししようかと思います。そもそも経済に詳しくないただの元美容部員なのでwww
で、主な原因というのが昔、買収した米国ブランドの販売不振による減損損失の計上と、中国市場の景気低迷と言われております。
アメリカのブランドというのが酔いどれ象さんこと
ドランクエレファント

日本ではなじみがないというか、アメリカでも今や微妙なポジションみたいですね。ひと昔前に流行ったみたいな。・・・トリーバーチ的なポジション?違うか。バレーシューズ流行りましたよね。
本国アメリカ市場のテコ入れを頑張った・・・というか頑張っている最中だった気がします。その減損が約469億円とのこと。ちなみに現金がなくなるのではなく、会計処理上ってやつです。詳しくはググってみてください。
ドランクエレファントは買収当時900億で買っておりまして、なんでそんな事を資生堂さんはやっちまったかというとグローバルでイノベーティブでサスティナブルな付加価値の創造をする予定でした。
はい。こいつのせいです。
前社長 魚谷氏

こいつは以前動画にしたので見てみてください

買った後にコロナになっちゃいまして、環境変化に対応しきれずに赤字になっちゃったんですよね。期待していた売り上げを上げられなくなったんですよ。
もともと100億円くらいの売り上げの企業を買収したので、900億で買ったのは微妙でしたね。
その尻拭いを「今」やっておく決断をした形になります。
でも買った当時は若者に刺さると思ったんですよ!それも世界に先駆けてね!!!
ただコロナにより消費動向が激変してしまいました。
ただアメリカではグローバルブランドのSHISEIDOは売れているそうです。が、トランプ関税ってあったじゃないですか。あれも赤字に結構影響あるみたいです。
あとは中国ですが、資生堂の中国での売上比率は約26%です。日本とほぼ変わらないくらいなんですね。でも景気低迷が続く中国市場において、化粧品の販売が苦戦していることも大きな要因です。ちなみに資生堂に限らず、どの日本メーカーも中国市場は厳しい模様。
それに免税品向けの販売も落ち込んでいますし、中国本国ブランドもめちゃくちゃあるらしい。中国って節操ない位に皆売れるものに飛びつくじゃないですか。電気自動車とかも

そして資生堂は中期経営戦略を実践中でして

既存の事業の強化・生産性アップ・多方面からの収益性アップを目指した感じ。
具体的には
国内は「SHISEIDO」、「クレ・ド・ポー ボーテ」、「エリクシール」を中心に頑張ろう!
なので2025年にリニューアルしましたよね。



売り上げ的にはちょいとよくなったらしいです。微増。
中国では「クレ・ド・ポー ボーテ」「618」(中国のECサイト)を頑張ろう!
でも不景気により高額化粧品は敬遠されつつ、不採算店は閉めまくったのでその影響も大きそうですね。
ただNARSやクレ・ド・ポーボーテはちょいちょい通販で売れているみたいです。でもそれを持ってしても苦しいのは変わらないそう。
アジア圏は「アネッサ」、「Drunk Elephant」「SHISEIDO」を頑張る!って言ってたけどこちらも中国と同様にNARSとクレ・ド・ポーボーテが好調らしい。
ただ日本と同様に人件費が重くのしかかって目標はいかない状況らしいです。
ヨーロッパさんは香水が好調です。訪日客向けにもラインナップを拡大。そして先ほど足を引っ張いたドランクエレファントはヨーロッパでは好調。なので伸びるところを頑張ります!
一口メモですが、資生堂はザディグ エ ヴォルテールやナルシソ・ロドリゲスという舌を噛みそうなブランドとかとライセンス契約しておりまして、欧州ではそこから新製品を出してたりするんです。それが売れてる感じ。
それが資生堂の売り上げの10%を占めております。
免税店はコロナ後に回復傾向でしたが、ここにきて転落してしまったみたいです。どのようなプロモーションかわかりませんが、モノ消費ではなくなったのかもしれませんね。
って感じです。
あとは200人のリストラ(退職希望者募集)もやっちゃうらしい
昨年の2024年は1500人のリストラ
今年はアメリカで300人の人員削減
そしてさらに300人のリストラ
もう2000人も去ってもらってます。
これについては多くの高齢美容部員も入ってきそうですね。
今は美容部員を配置するための箱が減ってきていますが、私の世代である40代や定年前の50代美容部員はぶっちゃけ層が厚いので、役職を持たせることもできず、ちょっと余っちゃっていると思うのですよね。
ちなみに資生堂美容部員のお給料と福利厚生はうらやましい位に厚いです。めちゃくちゃ厚い。死ぬほど厚い。年収300万台美容部員が聞いたら腰を抜かすレベル。労働組合が激強のイメージです。なのでね?そこらへんもメスを入れないとね。美容部員が多すぎて、その人件費が国内メーカーの中でもダントツです。
というように色々あるわけですが経営陣が見ているのは2030年なんですね。さっき出したSHIFT 2025 and Beyondをやってましたが「2030 中期経営戦略」を策定しました。
↓暇があったら見てみてください。
https://corp.shiseido.com/jp/newsimg/4093_q3u08_jp.pdf赤字が半端ないですが、資生堂の財務責任者は「これまで実施してきた構造改革は資生堂の未来を創るために必要かつ正しいプロセスだったと確信している」だそうです。なんでそんな大口をたたくかというと
2030年のビジョン
「美の力を通じて“人々が幸福を実感で
きる”サステナブルな社会の実現」
を目指しているので、今回の赤字はそれを叶えるために一つの行事?に過ぎない見方です。
なので株の配当も続けますし、株価もそこまで反応してません。

あくまで単年の損失なので資生堂がヤバいとかってほどではないかなと思います。
私としては今年中に株価2000円を切ると思ってましたが、中々底堅い感じ。
経営陣も再編と人員削減とかやっているらしいので、そこらへんを見守る期間にこれから入りますかね。
ただし、エリクシール・クレ・ド・ポーボーテ・SHISEIDOの基礎ケアは弾込め完了どころか発射してしまったので、来年2026年は何が待っているのかな?ってのが楽しみです。
グローバルブランドのSHISEIDOは値上げが毎年続いてますし、資生堂ってブランドが多いわりにスマッシュヒットしている商品がないというかね?
制服もダサいし

今年の不安材料は出し尽くした感はありますが
いい材料が来年に向けてあるかというとそうでもない気がします。
というかエリクシールとかめちゃくちゃ優秀ですし、海外的に見ても価格と機能のバランスをみたら売れそうな気がするんですけどね。ボトルはもっとお洒落にしなきゃですが
社内の構造改革も進めているみたいなので、明るい資生堂が待っていることを祈っております。
以上です。