どうもバルサンです。
今回はデパートの化粧品売り場で買い物をしたことの無い人に向けてのお話です。
デパートの化粧品売り場ってどんなイメージでしょうか?
ちょっと調べてみたらこんな回答が見つかりました。
・気軽に行けない。
・外国人旅行者が行くところ
・買わなくてはいけない
・ニオイがキツイ
・お高くとまっている
特にマイナスイメージを上げましたが、プラスイメージだと高級・ブランド力・知識がある・親切丁寧ですね。
なんでこんな話をするかと言うとですね。
デパートって結構閉店多くないですか?都市部ではまだまだですが百貨店というモノがない都道府県は4件あるみたいです。山形・徳島・島根・岐阜です。
でも埼玉でも大宮西武(近くにそごうがありますけど)や川口そごうが無くなったり、千葉は千葉三越、柏西部が無くなりました。他にも地場系百貨店はひっそり無くなってたりしますよね。
じゃぁ百貨店はオワコンか?通販やバラエティストアに食われているのか?というと実はそうでも無くて、エリアによってはバブル期に相当する売り上げをたたき出してます。新宿伊勢丹なんて3000億を超えてます。その内訳はインバウンドの影響もありますがおそよ10%らしいです。銀座三越は30%を超えるみたいです。土地柄でしょうね。
なので「今」のデパートって正直アツいと思うんですよ。
私は動画内でサラッとですが「是非ね。店頭に行って試してみてください~。ではまた!」って感じで閉めてます。あまりにサラッと言ってますが、本当に行ってほしくて言ってます、
そしてデパートのハードルはめちゃくちゃ低いです。ほんとに低いので普通に行っていいです。さきほどのイメージがあるので行きづらいのも分かりますが、デパートの化粧品売り場がどういうところかをご説明しますのでお付き合いください。
デパートの化粧品売り場の流れ
デパートでお買い物されたことない田舎者のために接客の流れを大まかに説明すると
デパートはカウンセリング販売です。別名提案販売や対面販売とも言いますね。読んで字のごとくです。なので、選んで買うのではなく、相談して買う感覚。その逆はセルフ販売。お客様が自ら選んでレジに通すんですね。
カウンセリング販売って極端な事を言うと、美白の美容液が欲しいと思ってきても、提案内容によってはハリの美容液が出てくる感じ。なので最適な提案をプロの目線でやってくれます。
それって有難迷惑では?と思うかもしれませんが、例えばiPhoneの最上級機種を買いに来た人が「一番高くていいのがイイ!」って来たとします。そうするとiPhoneの1TBが出てくるんですが、そもそもラインとツムツムしかしないんだから「お客様は128GBで十分ですよ。」って提案がくるんです。
そう。必要のない物を提案されるのではないか?と思われるかもですが「必要な事も教えてくれるのがデパコスです。」
では流れですね。
ご来店⇒ヒアリング⇒提案⇒実習⇒クロージング⇒決定⇒会計⇒お見送り
ですね、一つ一つ見ていきましょう
ご来店
え~っと
いつまでも店の周りウロウロしてないで
普通に来ていただいてOKですwww
美容部員のセンサーはゴキブリの触覚並なので、こちらに気配を送っている人は分かります。なのであっち行ってはこっちに行ってをしている人はバレてますのでサッサとお越しください。
それでも行きにくい!って人は、電話で来店予約って手もあります。普通に電話してこの日この時間に行っていいですか?でもいいですよ。
そしてね?ホントに初めて化粧するって人。この電話で「初めて化粧をするので教えてもらえますか?」って電話してください。普通に対応してくれます。買うか買わないかはおいておいて、まずは一歩踏み出す勇気はアポなし突か電話予約でもどっちでもいいです。むしろ予約した方が仮に混んでいたとしてもスムーズに対応できます。
そして友達と一緒に来店でももちろんいいです。
全く買う気のない無邪気な第3者がいても美容部員は気にしません。暇な店員がいれば一緒に化粧してくれたりします。ただ、そういうサービスを期待していくのはお門違いなのでご承知ください。あくまで美容部員の善意です。
ヒアリング
コレは来店目的の明確化です。
なので何を聞かれるかは美容部員の腕次第です。ハッキリ言えるならハッキリ言ってください。
例えばアイブロウが欲しいって事でご来店されたなら、どういうタイプが希望かを聞かれます。
・鉛筆タイプ
・繰り出しタイプ
・パウダータイプ
・リキッドタイプ
・マスカラタイプ
などなどですかね。
次は色です。
・グレイ系
・ダークブラウン
・ナチュラルブラウン
・ライトブラウン
などなどですかね。
次は描き方です。
・顔に合わせて
・雰囲気に合わせて
・メイクに合わせて
・おまかせ
などなどですかね。
それらを会話形式で進めていきます。
なので自分が答えを持っていない事を聞かれることもあります。よく分からない内容もあると思いますので、お客様の表面的な要望である「アイブロウが欲しい」っていうのと思ってても口にまだ出していない「描き方がそもそも分からないから知りたい」っていうのと潜在的な要望である「2500円以下で納めたい」を引き出されていきます。その引き出し方が下手くそな美容部員がいるのも確かなので、それは運ですね。
提案
コレは先ほどのヒアリングの内容に沿っった場合はアイブロウの提案に入ります。
ただし!アイブロウと関係のない事も聞かれます。でも警戒しないで下さい。あくまでアイブロウの提案になります。
関係の無いことは、例えば使っているファンデーションや皮膚についてです。
アイブロウを描くと少なからずお直しをしなくてはいけないケースがあるので、普段使っているファンデの形態を聞かれたりします。皮膚については敏感肌だったりとか何か悩みがあるか?とかですね。あっちも商売なので提案できる隙間があればブッコん出来ます。でも普通に受け答えすれば大丈夫です。
買わされるのでは?って思うかもですが、あくまで「流れの一つ」であって、コレがあるからこその対面販売です。むしろ何を提案してくれるのか楽しんでもらいたいくらいです。
実習
これはメーカーによりますが、カウンターの前からメイクするタイプ。お客様の隣に立つタイプ。
決まりがあったり無かったりです。なのでどっちになっても不信感を持たないでください。
実習中はもう身を委ねてください。
美容部員から目をつむってくれとカ、上を見上げてくれとカ、口を閉じてくれとカ言ってくれます。
逆に言われてもいないことはしないでください。
急に手を伸ばされるとビックリします。
スマホをいじられると邪魔です。
キョロキョロはしないでください。田舎者だと思われます。
そして呼吸はとめなくていいです。
そこはホントにお願いします。呼吸は止めないでください。スキンケアをしている時もそうですが、鼻息が腕にかかるのではないか?って女の子は気になる事でしょう。でも美容部員は気にしません。鼻息は掛かるものです。掛けてくる変態には出会ったことがないので何ですが・・・
あとは汗ですね。美容部員はお客様が緊張で滝のような汗をかこうと気にしません。当人が気にしている事の方が申し訳なく感じる生き物が美容部員です。むしろ汗を抑えるメイクや頭皮のケアをしてくれたりします。それも先ほどの「流れの一つ」に過ぎないです。だから楽しんでくださいって言ったんです。
クロージング
ココが一番ドキドキするとこをですね。
なにか買わされるんじゃないか?押し付けられないか?・・・・
まぁそれは美容部員次第としか言えません。でも明確にアイブロウがほしいなら
「今日はアイブロウだけお願いします。」と言えばだいたい終了。むしろそこで気になった商品を提案して購入につなげる事ができれば美容部員の勝ち。
そして一番気になるかな?ってとこだと思いますが
必要性を感じなかった場合
つまりが欲しいといった商品をいらないというケースです。美容部員としては「あ~ダメだったかぁ」って気持ちが無いと言えばウソになります。何かまずったか?ダメなところあったか?って気になりますが、正直いうと少なくない数で起こりうる事なので別にいいです。買ってもらったらウレシイ。けど仕方ないのでね・・・・
その断る言葉なんですが、色々ですね。
「予算に合わなかったので検討してもいいですか?」
「ちょっと考えたいのでカタログもらっていいですか?」
「まずはサンプルから試してみてもいいですか?」
出来れば
「思ってたのと違いました」
「やっぱりいです」
「あのメーカーの方がいいです」
とかの棘のある言い方はやめてください。美容部員も人間なので、言葉のサンドバックにはなりたくないのです。
でね?中にはホントにしつこい美容部員がいます。本人はいたって真面目に、本当にオススメだから使ってほしい!って気持ちもあると思いますが、必要性を感じない人にとってはそれは押しつけなんですよね。本当に嫌な気持ちになったら「もういいです。」とか言ってその場を離れてください。
そしてサービスカウンターでイヤな気持ちになったことを伝えてください。それか電話やメールでもいいです。そこからデパートの化粧品売り場の責任者からメーカーの責任者に話がいって、美容部員に話が行きます。私は美容部員の味方なのでそれ以上は言いませんが、そういう対処をすることもサービスです。
決定
クロージングで商品選定が終わったら、美容部員が商品を持ってきます。
そしてデパートの常識と世間の常識の狭間がここで発生します。
それは
新品の商品を開封します。
初めての人はびっくりしますよね。「おいそれって新品だぞ!」って気持ちですね。
でも商品に間違いがないか。破損が無いか。不具合が無いかを確認して、完璧な商品であることを相互で認識しあいます。
それはクレ―ム防止の観点もありますが、例えば!しっとりタイプの化粧水を買ったのに、箱はしっとりタイプでも中身はサッパリタイプだったとかを防ぐってのがあります。そんなんあるかい!って感じですが、もしあったら帰宅してさぁこれから新しく買った化粧水を使おう!楽しみ!って気持ちのお客様の心を無下にしてしまう事になります。
そんなことは万に一つもあってはならないんですね。発生率が1万人のうちの一人だったらそれは0.01%かもしれませんが、当事者からしたら一人は一人100%です。
その気持ちで美容部員は仕事に向き合っているので、一つ一つの行動には意味があるんですね。
会計
美容部員が行ってくれます。
席に座って待っててください。
腕のいい美容部員なら実習で使った品物の関連資料を置いていきます。
おもてなし精神の高い美容部員ならなんか店内フリーペーパーとかおいていきます。
なんでかって言うと最低でも2分~3分は掛かります。長いと5分とか。
各メーカーにレジが無いんですね。あってもクレジットカードの処理端末くらい。現金なら所定のキャッシャーまで行って会計します。数十あるメーカーの店員が集中するので行列になることもあるんですね。なので
優雅な気持ちでお待ちくださいwww
デパートの化粧品売り場はせかせかするところではなく、買い物を楽しむ場所なので、会計中はゆったり流れる黄河を目で追うような気落ちでお待ちください。
お見送り
はい!買い物は終わりました!
あとは買えるだけです。でも急がないでください。
会計を終えたお金はダラダラしまっていただいて結構です。急がないでください。
バッグの中に仕舞う時もいつもの場所に仕舞ってください。せかしませんので
席から立つときはドヤって席をお立ちください。
私はここで買い物したで?って気持ちでスッと立ってください。背筋は伸ばして、店員からのお辞儀には軽い会釈で返してください。
椅子はそのままで大丈夫。スッと仕舞えるとお行儀はいいです。
そして振り返るとキレイな店内がよりキレイに見えるはずです。
背中に美容部員の目線を感じると思いますので早めに曲がれるところで曲がってください。普通に見えなくなるまでこっちを見てます。曲がるときは会釈はいりません。もうお客様からは対価をいただいてます。
以上です。
デパートの化粧品売り場を楽しんで欲しい。
最近「おもてなし」を受けた記憶はありますか?ホテルに行ってもおもてなしを受けた体感をすることは難しいですよね。快適な室内で過ごしてもらう事自体がおもてなしになりますが、対面でおもてなしを受ける機会って少ないんですよね。でも全国的に見ても比較的最高クラスのおもてなしをインスタントに受ける事が出来るのがデパートなんですよね。
ただポチるだけの買い物では得られない「体験」がデパートにはありますので、デパートの店員は皆様からのお越しを本当に心待ちにしてます。
非日常のおもてなしをに非常的に体感することのできる、大切なコミュニケーションが詰まってますので行ってみてね。
以上です。
最後に
最初に出てきたマイナスのイメージですが
・気軽に行けない。
⇒変な人が少ないです。突然叫んだりする人は年に1~3度くらいしか遭遇しません。
・外国人旅行者が行くところ
⇒昨今はそうですね。でも日本人お断りなんてことはないです。
・買わなくてはいけない
⇒マジでそれはない。大体一日に15人くらい接客して、その半分はカウンセリングをゴッツリしますが、仮に7人とします。その内の2人くらいは「また今度来ます。」とか「サンプルだけ欲しい」です。日によっては7人とかもあるので、買わない人の数はそもそも想定してます。買ってほしいですが、無理やり買わせてもクレームの元なので「買わされる」とは思わなくていいです。「思わず買ってしまった」というのが美容部員の腕です。
・ニオイがキツイ
⇒香りが色々と混じっていて臭く感じるかもしれませんが、そもそもデパートの中は世の中は色んな香りに囲まれてます。
デパ地下は食材のニオイ。靴売り場は革のニオイ。服飾品売り場はほんのりとした柔らかい香り。書籍売り場は本のニオイ。ですが、それぞれをクサイと感じるかはその人次第です。
化粧品売り場もそんな色々するニオイの一つです。それも是非楽しんで下さい。
・お高くとまっている
⇒メーカーによってはその傾向はあります。というか忙しくて単純にドライな対応になってしまう部分もあるかもしれません。そんなのは関係ない!という正論は分かりますが、化粧品売り場の平均年齢は28歳くらいだそうです。40代の私だから言える事かもしれませんが、20代の女の子が一生懸命働いているだけです。
何なら20代の平均年収は300万円台で、めちゃくちゃ高収入というわけではなく、都内なら1DKのアパートにつつましく居住している普通の女の子です。
そう。みんなと同じ普通の女の子なんですよ美容部員って。
ただ!多くの美容部員は「憧れ」をもって美容部員の職に就いています。なので「プライド」をもって仕事している人が多いんですね。その「プライド」というなの目に見えない衣と独特の制服を身にまとうと・・・・あら不思議!急に近づき難くなります。
でもね?そのまとった衣を脱げば普通の女の子です。なのでお高くとまっているではなく、仕事にプライドもっているんだなという目で見てもらえると、それは安心感に変わるのではないでしょうか?
以上です。